「アトピー性皮膚炎に伴う症状及びアレルギー性皮膚炎に伴う掻痒の緩和」
治療薬「アポキル」が7月に、Zoetis社より発売されました。
これまで、アトピー性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎の治療において
皮膚の炎症を抑える重要な薬は「プレドニゾロン=ステロイド剤」でした。
しかし、ステロイド剤は、非常にさじ加減が重要で、副作用が発生することも
あるため、当院においても、可能な限り副作用を出さないレベルの少ない
量で使用することをモットーに治療しており、一般的には不可能なレベルの
低用量まで削減していました。
上の画像はステロイド剤の過剰投与により慢性化した膿皮症と皮膚炎。
当院における治療開始時からステロイド剤を減量し、治療2か月時点。
この新薬「アポキル」、炎症を抑える効果はステロイド剤に匹敵するほどで、
しかもステロイド剤に見られるような副作用がないようです。
(まれに嘔吐や下痢など、合わない場合はあるようです。)
ヒトの医療において同様の薬(JAK阻害薬)は、「抗リウマチ薬」になっています。
ゼルヤンツ
いずれにしても、炎症の途中の経路を阻害して炎症を起こさせない
ようにすると言う点では同じです。
ヒトの「ゼルヤンツ」は恐ろしく薬価が高価なんですが、「アポキル」はそこまで
高価ではありませんので、7月の登場以来、徐々にですが使用を開始し
良好な治療の手ごたえを得ています。
もちろん、皮膚炎を起こす体質・肌質のワンちゃんは、ただ炎症だけ
抑えれば良いというわけでもなく、栄養面や皮膚のお手入れ・管理など
肌質改善も重要で、総合的に治療し「かゆくない良い状態」を維持する
ことが不可欠なのは変わりません。
また、皮膚炎の治療にはアポキルだけよりも、他のお薬を組み合わせて
治療する方が効果が高いということも製薬会社より報告されています。
しかし、「アポキル」が登場したことにより、ステロイド剤をさらに極力
使用しない治療が可能になり、これまで以上に皮膚炎の治療・コントロールが
しやすいワンちゃんが増えることを期待できます。
当院では現在、「低用量のアポキル」を使用しての皮膚炎のコントロールが
可能かどうか、検討を重ねています。
尚、皮膚炎以外の、「細菌性皮膚病」「真菌症」「ニキビダニ症」「疥癬寄生」
「ノミ寄生」「自己免疫疾患」「内分泌・ホルモン疾患」「その他諸々」
などなどなど・・・それぞれに必要な治療が違います。
特に、「細菌性」「真菌性」「寄生虫性」などの「感染症」に関しては
注意が必要で、「アポキル」が適応かどうかは、まず獣医師の診察の上での
「診断」がなにより肝心です。
高知 きたむら動物病院
高知県高知市北川添24-27
088-880-5123
受付時間
月・火・木 9:00-11:45 15:00-18:45
金 9:00-11:45 17:00-18:45
土 9:00-11:45 14:00-17:45
休診日 水曜日 日曜日 祝日
一般診療・犬と猫のアレルギー・皮膚病外来・内分泌外来